懐かしい子守唄をうたえば、花を土産に魔女は舞う。
輝く骸で道を照らせば、誰もが夢見る桜花城へ。
されど迷い子のパンくずを追うならば。
幾億もの黒猫の刃が待っているであろう。
桜花城を目指す勇者、以下に従いて道へ目指すべし。
第一の晩に、道を妨げし五人を生贄に捧げよ。
第二の晩に、森の番人を倒し、門を開け。
第三の晩に、狼の腹を裂き、赤づきんの首をとれ。
第五の晩に、三匹の豚の手足を吊るせ。
第六の晩に、すずめの舌を切り落とせ。
第七の晩に、耳のソテーを用意せよ。
第八の晩に、腸を引きづり出せ。
第九の晩に、舞踏会の用意は終わるだろう。
第十の晩に、魔女は蘇り、誰も生き残れはしない。
桜花城に降り立った勇者には五つの贈り物をし、讃えよう。
一つは、魔女をも凌ぐ安らぎの子守唄を歌う声を。
一つは、桜花城に残されし多くの黄金のすべて。
一つは、全ての死者の魂をも蘇らせ。
一つは、失った愛すらも蘇らせる。
一つは、魔女を永遠に眠らせよう。
舞踏会は永遠の愛を掴み取り、子守唄は謡われる。
安らかに眠れ。我が最愛の魔女、インフィニート。