諸々の水の胎からも、それらに仕える大気からも同様であり、それも彼らを闇から光の中へ、また悲嘆から光輝に、また病弱から健康へ、また死から生命と運び出す。そして彼らに、以前には着こんだことのない霊的で神的な栄光を着せるのです。その所以は、それらの内に神秘のすべてが隠されており、変わらざる神的なものが内在するからです。なぜなら、彼らの勇敢さによって諸体は互いにいっしょに入りこみ、大地から出てきて、光と神的な栄光を着るからです。自然にしたがって成長し、諸々の形態に変化し、夢から覚め、冥府から出てきたのですから。すなわち、2.297.20火の子宮が彼らを生み、それ〔子宮〕から栄光を着こんだのですから。そして〔子宮が〕みずからひとつの合一性に通じており、体と魂と霊との似像が完成し、一となるのです。というのは、火は水に、塵は大気に服従するのです。同様に、大気も火とともに、塵も水とともに2.298.1 また、火と水は塵とともに、水は大気とともに、一となるのです。なぜなら、諸々の植物と諸々の蒸気から一は生じたのであり、自然を起源とし、神を創始者として神的なもの、あらゆる自然を 支配するものとなったのです。見よ、諸々の自然は諸々の自然を支配し、打ち勝ち、そしてそのことによって諸々の自然と諸体を、つまり万有をその自然から変化させる、その所以は、逃げるものは逃げないものの中に、支配するものは支配しないものの中に入りこみ、お互いに合一するからです。
この神秘をわたしたちは学びました、兄弟たちよ、神から、また、わたしたちの父、古の人コマリオスから。見よ、わたしはあなたがたに云いました、兄弟たちよ、2.298.10 多くの知者たちや預言者たちには隠されてきたあらゆる真理を」。
そこで彼女に向かって哲学者たちが謂います。「あなたは、おお、クレオパトラ、わたしたちにおっしゃったことで、わたしたちの度肝をぬきました。というのは、あなたを宿した胎は、浄福だからです」。
すると再び彼らに向かってクレオパトラが謂った。「諸々の天体や神的な神秘は、わたしによってあなたがたに述べられたとおりです。すなわち、それらの歪み(diastrofhv)や変異(ajlloiwvsiV)によって諸々の自然を変化させ、初めにはもっていなかった無知で高ぶった自分の思い(dovxa)を身にまとわせるのですから」。
すると、知者が謂う。「わたしたちに云ってください、おお、クレオパトラよ、このことを。なにゆえ彼は書いたのですか」。
すると、クレオパトラが謂う。「哲学者たちは彼女〔術知〕を、2.298.23 万物の造物主にして主人から定められたとおりに、美しく規定してきました。そして見よ、わたしはあなたがたに言います、2.299.1 四者ならなる軌道は走り続け、決して止まることがない、と。これらの事柄は、わたしたちのアイティオピアの地に定められました。この地から、諸々の植物、諸々の石、諸々の神的な体は取られるのですが、これを定めたのは神であって、人間ではありません。そしておのおののもの中に造物主はその力を播かれました。ひとつを緑化し、他を緑化せず、ひとつを乾燥したもの、ひとつを湿ったもの、またひとつを保存のきくもの、ひとつを支配的なもの、またひとつを引き下がるものと。そうして、お互いに出会うことによって、お互いを支配し、また他の体においても〔支配し〕、喜び、ひとつのものが他のものの栄光を讃えるのです。こうして、あらゆる自然は、諸々の自然を捕らえ、支配することで、ひとつとなり、一そのものも、火と塵のあらゆる自然に打ち勝ち、2.299.10 その力を変化させるのです。そして見よ、わたしは、それが完成したとき、体中に広がる致命的毒薬になるというその限界をあなたがたに言います。すなわち、固有の体に浸入するように、諸々の体の中を貫通しもするのです。というのは、腐敗と熱によって、あらゆる体に支障なく広がる毒薬となるからです」。